タンロン遺跡（旧ハノイ城跡）

営業時間：8時～17時（最終入場16時）、月曜日は休み
料金：3万ドン
場所：ホーチミン廟からバイクで約5分、文廟からバイクで約5分
所要時間：ゆっくりめで1時間
公式ホームページ : http://www.hoangthanhthanglong.vn/

とっても大きな門がお出迎えしてくれます！！

1010年からベトナムの王朝が都をおいていた場所と知られています。1804年に阮朝（げんちょう）がフエ（ベトナム中部）に都を移すまでの794年間のそれぞれの時代の遺跡が重なっているため、ベトナムの独自の文化を語るうえで貴重な役割を果たしています。その歴史的な価値を認められ、2010年にユネスコ世界遺産に登録されました。

登録の基準として認められた項目は3つで、

（２）ある期間を通じてまたある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観のデザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの
（３）現存するまたは消滅した文化的伝統的または文明の唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
（４）人類の歴史史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

です。

文化遺産の中では登録条件が６つあり、そのうちの１つでも認められた場合に文化遺産として認められる条件のなかで３つもの条件を満たしていることになります。ちなみにベトナムでは2020年現在、世界遺産として認められているのは8か所あります。そのなかでも私がタンロン遺跡と合わせて注目しているのが、フエの建造物群です。フエの建造物群はタンロン遺跡の時代の一つ後の時代の歴史や文化を表しており、ベトナム最後の王朝の都遺跡となります。せっかくなので紹介したいと思います。

タンロン遺跡と見比べたい！フエの建造物群を紹介します！

フエの建造物群（文化遺産）1993年登録

登録の基準として認められた項目は２つで、

（１）ある期間を通じまたは世界のある文化上の地域において、建築、技術、記念碑的芸術、都市の構成又は景観の意匠に関し人類の価値の重要な交流を提示するもの
（２）人類の歴史上重要な時代を示す、ある形式の建造物、建造物群、技術の集積又は景観の顕著な例。

です。

有名なハロン湾も世界遺産の一つです！

またハノイを訪れた観光客が多く訪れるハロン湾も世界遺産に登録されていますので合わせて紹介したいと思います。

ハロン湾（自然遺産）1994年登録

登録の基準として認められた項目は２つで、

（７）ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性を持つ最高の自然現象または地域を含むもの
（８）地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これは生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。

です。

※また、今回載せている世界遺産の登録基準は、世界遺産センター公表の登録基準から抜粋しています。

遺跡というと一見歴史が好きな人にしか理解できないように感じたり、価値を理解できないと感じることもあるかもしれません。ですが、私自身、観光地として多くの人を魅了する理由は見た目の美しさや華やかさとだけでないと今回のタンロン遺跡の訪問で気づかせてもらいました。文化的重要な意味を持つものや時代の流れにおいて消滅した伝統の証拠であったり、知れば知るほど面白い魅力があるなど楽しみ方は色々あるのだなと感じました。

遺跡一つにとどまらず、旅行が好きという理由も人それぞれたくさんあると思うので訪問先の現地で「リアルに触れる旅」の意味を探し続けたいです。